作品
微エロ好きさんに20のお題 1~10
1、抱き枕(ワンド・エスト×ルル)
(何だ、この状況は……)
湖のほとり、読書中にいつの間にかうたた寝をしていたらしいエストは意識が完全に覚醒するとともに、いつになく狼狽えて心の内を悲鳴じみた疑問で満たした。
転寝していたのはいい。
エストには珍しいことではあるが、麗らかな昼下がりについうとうとしてしまうのはあり得ないことではない。
木の幹に寄りかかっていたはずが、いつのまにか横になっているのもよしとしよう。
ルルの授業が終わってからの待ち合わせをしていたのだから、彼女がこの場にいることも不思議なことではない。
が、しかし。
(どうしてルルに抱きしめられてるんだ、僕は!)
そう、目が覚めたら、愛しい少女に抱き枕よろしく抱きしめられていた。
彼女の胸に顔を埋める形で。
年齢よりも子供っぽい外見に反して、ルルの胸は目測よりも豊からしく、布越しにマシュマロのようにふにふにした感触が伝わってくる。
実感してかーっとエストは全身が一気に熱くなるのを感じた。
羞恥と、未熟ながらも男としての本能的な衝動に戸惑いながら、なんとかルルの腕から逃れるべくもがくのだが。
「……んっ……ぁん……」
顔を動かせば必然的に彼女の胸を刺激することになり……無意識のうちに漏らされた甘い声に、エストはとうとう硬直する。
エストが動いたことが不満だったのか、ルルはますます胸に押しつけるように抱きしめてくるものだからたまらない。
(ど、どうしろと……)
がちがちに固まりながら、エストは途方に暮れる。
甘い拷問は、ルルが目覚めるまで続いたのだった。
※
エストはいつだってルルに振り回されていればいいと思います(笑)。
たまには反撃もするけどね!
2、キスよりも(クリムゾン・ミハエル×シエラ)
規則正しい寝息をこぼすシエラの唇にミハエルは己のそれを押しつける。
常の彼からは想像がつかないほど、そっと、優しく。
彼女は死後、ミハエルのものになる。
だから生きているうちは自由でいさせる。生きているうちしか満喫できないだろう幸せを味合わせてやるために。
(僕のものになったら不幸が約束されてるから。僕が腕によりをかけて誰よりも君を不幸にするんだ)
だから、今は我慢しなくてはならない。
本当はこんなのじゃ足りないのに。
キスよりも、食らいつくしてしまいたいのに。
今はまだ……
※
初クリムゾン。これをプレイするとアラロスでのミハアイは絶対無いんだなーと、ちょっとだけ寂しくなったり(苦笑)。シエラは生前誰とくっついてもくっつかなくても死んだらミハの物なんだと思うといろいろ妄想して萌えます(笑)。
3、お酒(薄桜鬼・沖千)
沖田があんまり美味そうに酒を飲んでいたので、千鶴も興味をそそられて一口飲ませてもらった。
喉を滑り落ちる初めての味。
ぽわん、と身体が内側から温かくなる。
初めは緩やかに、次第に堪らない火照りを覚えるに至り、襟元をくつろげようとした手を沖田が止めた。
「総司さん?」
不満に思って睨みつけると、男は困ったような顔をした。
「千鶴、君は今後、飲酒禁止。絶対禁止」
強く言い渡されてきょとんとした千鶴は知らない。
沖田がなにを思ってそんなことを言い出したかなんて。
ほんの一口酒を飲んだだけで、白い肌をうっすらと紅く染め、瞳を潤ませて……閨の中でしか見せないような有様になったからだということは、千鶴本人には知らされないまま。
※
随想録への楽しみを投影してみました(笑)。
4、風邪(VitaminZ・千聖×真奈美)
咳はない。
鼻も喉も少し違和感はあるが、苦しいほどじゃない。
ただ熱が高くて、全身の倦怠感と節々の痛みが酷いだけ。
流行りのインフルエンザではない。疲労状態が続いた結果、抵抗力が落ちて風邪を引いたということらしい。
判断したのは不破家のハウスドクターだ。
少し体調が悪いの、と恋人にメールをしたら医師の首根っこを掴むみたいにして、もの凄い勢いでやってきた。
申し訳ないと思いつつ、案じてくれる彼の気持ちが有り難い。
はあ、と熱い息を吐くと、枕元に腰掛けた千聖が額に張り付いた前髪を払ってくれた。
「……冷たいものなら食べられそうか?アイスクリームやシャーベットを作ってあるぞ」
熱のせいで潤んだ視界に、心配そうな彼の顔。
「ん。食べる」
「わかった……少し待ってろ」
言いながら、多い被さるようにして乾いた唇にくちづけが落とされる。
「……うつっちゃうよ……千聖くん」
咎めると、彼は不敵に微笑む。
「万が一うつっても、寝込むような柔な鍛え方はしてないから安心しろ。おまえは頑張りすぎだ」
反論できずに押し黙ると、彼はまた優しく笑って真奈美の唇に労るようなキスを降らせた。
※
ちーちゃんは真奈美の引いてた風邪くらいではどうにもならんと思います。
でもちーちゃんの引いてた風邪を真奈美がもらうと悲惨なことになると思います(笑)。
5、理性(VitaminZ・慧×真奈美)
久しぶりのデートは海に出かけるはずだった。
けれども天気はあいにくの雨。
真奈美の部屋でのデートに切り替わったわけだが、慧はそれでもいいと思っていた。
いや、むしろその方がいいと、水着を新調して楽しみにしていた恋人には悪いがそう思っていたのだ。
(なにが楽しくて他の男のいる場所で、真奈美の水着姿を晒さねばならんのだ)
狭量な独占欲とはわかっていても、そう思わずにいられないのだから仕方がない。
が、真奈美は諦めきれなかったらしく、パスルームで今日着るはずだった水着に着替えているのである。
「ねえねえ、慧くん、どうかな?」
一目惚れしたという水着でうきうきと現れた恋人に彗は釘付けになった。
白を基調にペールブルーのレースで要所要所を飾られた清楚なデザインのビキニ。形よく整った胸はもちろん、短いパレオからすらりと伸びた足に慧は我知らず唾を飲み込んだ。
あの足に手を這わせ、そのままパレオで隠された部分にも侵入させたい。
愛しい身体のあちこちを弄り回して、目も眩むような快楽を交歓したい。
自分がこんなにも即物的な欲望を抱くようになるなんて、真奈美に恋心を抱くようになるまで思いもしていなかった。
(だけど僕たちは恋人同士で、ここは真奈美の部屋で、二人きりで……なら、そういう風になったって別に問題なんてないじゃないか)
たとえ、即物的だってそれは恋人への愛しさに端を発することだ。
開き直りとも言えなくない納得をして、慧は素直に理性の手綱を手放すことにする。
「よく似合ってる……とても、美味しそうだ」
腕を取り抱き寄せて、耳元に囁く。
真奈美が真っ赤になったのに、満面の笑みを浮かべながら慧は彼女の唇に食らいついた。
※
ストイックかと思ったら、卒業さえしちまえば押せ押せで手の早かったらしい慧に、やっぱり那智とは双子なんだなと感じました(苦笑)。
6、添い寝(薄桜鬼・沖千)
目を開けると沖田が心地良さそうに寝息をたてていて、千鶴は何ともいえない幸せな気持ちになった。
指先まで快楽の名残を滲ませた身体は、動かすことも億劫だけれど、そっと彼の裸の胸に手を置き身体を添わせると温もりが伝わってきて安心できる。
肌と肌が触れ合うことがこんなにも心地いいから、人は愛しい相手と抱き合うのだろう。
自分にそのことを押してくれたのが沖田で良かったと思う。
あんまりにじっと見つめていたからだろうか。
沖田の目がぱかりと開いて。
「千鶴……どうしたの?」
少し頼りない声なのが、寝ぼけている証拠で可愛いと思う。
「少し、目が覚めてしまって」
「そ……まだ、早いよ……おいで」
抱き寄せられて、先ほどよりも密着した体勢になる。
そのまま沖田は眠ってしまった。
とくんとくんと伝わってくる心音、安心したような寝顔。
千鶴は深々と満ちてくる幸福感に微笑み、やがて目を閉じた。
※
事後設定。
寝惚けた沖田はきっと可愛い(断言)。
7、さわっていい?(ワンド・ユリウス×ルル)
ルルからはいつも甘い香りがする。
ふんわりと、蜂蜜を混ぜたミルクのような香り。
そしてルルの身体は華奢であるにも関わらずどこもかしこも柔らかい。
ユリウスは可愛い恋人の身体を深く抱き込んで、その甘い匂いを吸い込んだ。
「……やっ……ユリウス、くすぐったいよ」
クスクス笑いながら身を捩る身体を、逃さないようにさらにきつく腕の中にとらえて。
「ね、ルル……もっと触っていい?」
「えっ」
「触りたい……ダメ?」
抱きしめているだけじゃ足りなくて、彼女の温かくて柔らかい身体の形を余すところなく確かめたい。
じっと見つめた大きな瞳は狼狽えるみたいにさまよい、頬は紅く染まってかぶりつきたいほど美味しそうだ。
「……」
「…………」
「………………」
「……………………はぁ。わ、わかったわよ……でも、ちょっとだけ……ちょっとだけだからね!」
「うんっ、ありがとう、ルル。大好きだ!」
根負けして頷いたルルに、ユリウスは満面の笑みでもって喜びを伝える。
念を押すようにちょっとだけ、と釘を刺すのに素直に頷いた。
許しを得たユリウスは大胆に、望みのままルルの身体に手を這わす。
(……でも、ちょっとだけって、どこまでなんだろう)
疑問はすぐに手触りの良い感触に霧散する。
マシュマロみたいに柔らかくて、弾力のある二つの果実を揉み撫で回すことに夢中になって。
「んっ……ちょ……ユリ、ウス……ぁっ……ばかあっ……」
蜜みたいに甘い声ももっともっと聞きたい。
ルルの感触を堪能するユリウスだが、やりすぎだと拗ねて口もきいてくれなくなる恋人を前に途方に暮れることになることを、今はまだ知らない。
※
ルルに対しては魔法以上に堪え性がないユリウス希望(爆)。
天然というよりは、無意識にエロ。そしてここでも知識の奴隷っぷりを発揮して研究熱心。ルルが飼い犬に手を噛まれるのが日常茶飯事になるのは明白だと信じて疑ってません。但し、飼い犬の方では噛んでるつもりなし。
8、髪の一筋さえも(薄桜鬼・斎千)
敷布の上に乱れた髪。
快楽の名残に放心している千鶴の顔に斎藤は愛しさをかき立てられる。
涙の幕を張り潤んだ瞳。
赤らんだ目元。
微かに開いた唇は色めいて、胸が鞴のように上下している。
婀娜めいた姿に沸き起こるのは、優越感か達成感か……
千鶴は斎藤への想い故に子供から娘へと羽化し、そして自分の手で『女』にしたのだと……そう思うとこみ上げてくるものがあった。
千鶴、小さく口の中で彼女の名を呼んで、髪の一房を手に取り唇を寄せる。
髪の一筋さえも己のものだと、自分の中にそんな独占欲があることを斎藤は彼女に出会って初めて知った。
※
自分しか知らない女、自分だけの女。
ある意味男の浪漫だと思います。
9、未成年(VitaminZ・千聖×真奈美)
「んっ……んんっ……んぅ」
まるで子犬のような声が思わず漏れる。
巧みなキスに翻弄されて、唇が解放されたときには真奈美はぐったりと千聖の胸に寄りかかる羽目になった。
頭はぼーっとするし、心臓は半端なくドクドク脈打つし、身体の奥に甘い疼きさえ感じる。
「真奈美、大丈夫か?」
気遣う声には辛うじて頷くことさえできないほど、蕩けるようなくちづけを、千聖はいったいどこで覚えたのか。
その容姿からもてていたようだが、なにぶん口癖は『面倒だ』ということもあり、これまでに付き合った相手というのはいないと本人からも周囲の証言からも明らかだ(異性と付き合った経験がないのは真奈美も同じだが)。
だとすれば、これはもう才能ということになる。
(私の方が年上なのに……成人してるのに……)
恐るべき資質を秘めた彼氏は未だ未成年。
悔しいよりも戦々恐々……真奈美は思いやられそうな未来に、千聖に気付かれぬよう溜息を漏らした。
※
マニアックボイスを聞いてちーちゃんの才能にニヨニヨしたのは私だけじゃないはずだ!
10、赤い華(ワンド・アルバロ×ルル)
手の甲に刻まれた魔力の糸を手繰り、アルバロが辿り着いたのは湖のほとり。
目的の人物は木陰に隠れるようにして寝息を立てていた。
「ルルちゃん、無防備にもほどがあるよ」
襲われたらどうするんだと、自分のことは棚上げにしてアルバロは眉を寄せる。
無邪気なところは彼女の美点であり、アルバロも気に入っているが、反面苛立たせもする。
「年頃の女の子が、こんなところでうたた寝なんて……危なっかしいったらないね」
見つけたのが自分だからいい。
でも、自分以外だったら……想像しただけで鋭く尖っていく何かが自分の中にあるのを、最近になってアルバロは自覚するようになった。
ルルが楽しませる相手は自分だけでいい。
彼女はアルバロのことだけ考えて、一喜一憂していればいいのだ。
無防備に転寝していることもだが、まるでアルバロから隠れるように逃げるようにこんなところに一人でいたことも気に入らない。
アルバロのような人間を繋ぎ止めることは、まだ十六歳の少女には重いことかもしれない。
それだけでなく、まるで当てつけか意趣返しのようにべったりと張り付かれたら、一人になりたいと思うこともあるだろう。
けれど。
「おまえがそれを望んだんだろう?ルル」
今は目には見えないけれど、手の甲に息づく刻印。
それを施した、それを選び決断したのはルル自身だ。
たとえ切迫した状況下でのことであったとしても揺るぎない事実。
ならば、それを全うしてもらわなくては面白くない。
彼女が逃げないならば、アルバロもこの足枷を厭うことはないのだから。
「自分のしたことの責任は取らなくちゃ……ねえ、ルルちゃん」
アルバロは口の端に性質の良くない笑みを上らせ、ルルの傍らに膝を突く。
よほど熟睡しているのか、目覚める気配は欠片もない。
胸のリボンを解き、ボタンをいくつか外しても、彼女は全く目覚めない。
露わになった、思いの外豊かな膨らみにそっと唇を寄せて。
「…………んぅ」
むずがるように声を上げたルルは結局目覚めず。
「こんなところで無防備に寝てるから、こんなイタズラされちゃうんだよ。いい教訓になったね、ルルちゃん」
アルバロはルルの白い肌にくちづけで咲かせた赤い華を見下ろし満足げに微笑んだのだった。
※
アルバロの場合、恋愛感情=執着の図式は崩せない。
敢えて恋とか愛とかいう言葉を使うなら、それは恋情ではなく恋着だし、愛情ではなく愛執だと思う。
16歳のルルには重いと思うけど、アルバロが自覚しちゃったら、きっと絶対逃れられない。頑張れ、ルル。
ちなみに手の甲の刻印が互いを魔力で繋いでるので、意図的に強い封印でもかけていない限り、それを手繰って相手の居場所を探せるのはマイ設定です(笑)。
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